現場で差がつく道具の使い方講座①|ドライバーは「押しながら回す」が基本です
2026/05/14
こんにちは。サンエスエンジニヤリング合同会社です。
今回から木曜日の技術ブログでは、
現場で使う道具の「正しい使い方」 を、基本から一つずつ整理していきます。
最初のテーマは、ドライバーです。
ドライバーは、どこの現場でも当たり前に使う道具です。
ですが、当たり前に使われる道具ほど、なんとなく扱われやすい道具でもあります。
実際には、
サイズが合っていないまま回す
・片手で無理に回す
・こじる
・叩く
こういった使い方をすると、ねじを傷めるだけでなく、部材や周辺設備まで傷める原因になります。
KTCの公式解説でも、ドライバーはねじに合ったサイズを選び、押しながら回すのが基本で、レバー代わり・ハンマー代わり・片手での不安定な使用はNGとされています。
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1.まず大事なのは「サイズが合っているか」
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ドライバーで最初に見るべきなのは、力ではありません。
先端のサイズがねじに合っているか です。
サイズが合っていないと、先端がぐらつきます。
その状態で回すと、ねじの溝を傷めやすくなります。
「少し小さいけど入るからこれでいいか」は、だいたい良くありません。
KTCの公式でも、
サイズの合ったドライバーを使うこと、
小さすぎるとねじ穴を傷めること
がはっきり案内されています。
現場で大事なのは、
早く回すことより、
傷めずに回せること です。
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2.ドライバーは「押しながら回す」が基本です
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ドライバーは、ただ回せばいい道具ではありません。
基本は 押しながら回す です。
KTCでは、
押す力:回す力=7:3 を基本の目安として紹介しています。
特に固く締まったねじを緩める時は、押す力が足りないとねじを傷めやすくなります。
つまり、
手首だけでひねるのではなく、
軸をぶらさず、しっかり押して、まっすぐ力をかけることが大事です。
ここを雑にやると、
・ねじがなめる
・周辺に傷が入る
・余計な手戻りが増える
と、ろくなことがありません。
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3.やってはいけない使い方
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ドライバーは便利ですが、万能ではありません。
公式の注意点でも、次のような使い方はNGとされています。
・片手で不安定に使う
・たがねやレバーの代わりに使う
・ハンマー代わりに使う
・ハンマー等で叩いて衝撃を加える
・先端が摩耗・欠け・ヒビ割れしたまま使う
現場でよくあるのは、
「ちょっとこじればいけるだろう」
「軽く叩けば外れるだろう」
という流れです。
ですが、その“ちょっと”が、
ねじ一本の問題で終わらず、
周辺の化粧材や器具、場合によっては設備側の不具合につながることがあります。
だからこそ、
ドライバーはねじを回すための道具
と割り切ることが大切です。
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4.現場では「外す」より「戻せる」ことが大事です
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ビル管理・建物保全の現場では、
ただ外せれば終わり、ではありません。
国土交通省の点検・整備仕様でも、
設計図書に基づくこと、
作業前に周辺状況や稼働状況を確認すること、
警報・通報を伴う機器の操作は事前打合せと連絡を密にすること、
点検完了後に所定の状態へ戻っているか確認すること、
保護やインタロックを解除した場合は現状復旧すること
が求められています。
つまり現場で本当に大事なのは、
勢いよく外すことではなく、
壊さず触れて、きちんと戻せること です。
ドライバー1本でも、
その意識があるかどうかで作業の質はかなり変わります。
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まとめ
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ドライバーは、基本的な道具です。
ですが、基本的な道具ほど、使い方の差が出ます。
今回のポイントは4つです。
・ねじに合ったサイズを使う
・押しながら回す
・こじる・叩く・無理をする使い方はしない
・外すことより、壊さず戻せることを意識する
「よく使う道具だから大丈夫」ではなく、
よく使う道具だからこそ、基本を雑にしない。
これが現場では大事だと考えています。
次回は、
モンキレンチはなぜ回す向きが大事なのか
を取り上げる予定です。
KTCの公式でも、モンキレンチは必ず下あご側へ回すこと、逆方向は工具やボルト・ナットを傷める原因になることが示されています。
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